2008.10.06 所得税 

米IT関連会社の日本法人元役員2人が、米国親会社から与えられたストックオプション(自社株購入権)を行使して得た所得を隠したとして、東京国税局から所得税法違反罪で地検に告発されたという報道がありました。

報道によると、元役員らは日本法人の役員報酬として米国の親会社のストックオプションを取得し、その後、権利を行使して株式を購入しました。元役員らは購入した株式を米国で売却しながらも、その所得を申告しないまま、大半を米国で運用していたようです。

ストックオプションは、役員・従業員に対する報酬の一つで、役員や従業員が一定量の自社株式を一定期間内に予め定められた価格(権利行使価格)で取得できる権利をいいます。市場価格が権利行使価格を上回れば、権利行使後、市場で株式を売却して利益を得ることができます。

ストックオプションにより得た利益については、所得税法上、どの所得に該当するかについて裁判で争われました。最高裁の判決を経て、現在では「給与所得」として処理されています。しかし本事例は、所得の分類以前に、ストックオプションにより得た利益そのものを申告しなかったり、ごく一部しか申告しなかったもので、悪質なケースと考えられます。

海外で株式を売却し、そのまま海外で資金を運用すると、日本でその事実をつかむのは難しいため、今後も所得逃れの手段として使われる恐れがあります。海外親会社からのストックオプションに対して国税当局の厳しい目が向けられそうです。

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