2008.10.14 国際課税 

海外の子会社などへの所得移転を防ぐために設けられた移転価格税制による追徴課税を回避するため、企業が事前に取引価格などを税務当局に審査してもらう「事前確認」の申請件数が、今年6月までの1年間に113件と過去最多になったことが7日、国税庁のまとめでわかりました。過去最高の更新は、三年連続です。

事前確認の事案を相手国別にみると、米国が最も多く、次いでオーストラリア、シンガポールの順となっています。従来は米国とオーストラリアの事案が大半を占めていましたが、近年はアジア諸国等との事前確認も増加傾向にあります。これまでアジア諸国等は、事前確認を積極的に行う方針ではありませんでしたが、対応が変わりつつあるため、今後はアジア諸国等との事前確認事案は更に増加することが予想されます。

国税庁では、納税者の予測可能性を高め、移転価格税制の適正・円滑な執行を図る観点から、事前確認を積極的に推進してきました。この事前確認で確認された内容に基づき申告を行っている限り、移転価格課税は適用されません。近年、大企業が移転価格税制の適用を受け、巨額の追徴課税を受けるケースが多いことから、事前確認の申請の増加は課税リスクを軽減する狙いがあるとみられます。今後も、事案の増加傾向は続きそうです。

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