2009.08.24 法人税 

大手外資系生命保険会社が、東京国税局の税務調査を受け、3年間で三百数十億円の申告漏れを指摘されていたことが分かったという報道がありました。

同社は、顧客が払い込んだ保険料などを、米国の社債といった外貨建て有価証券で運用していましたが、サブプライムローン問題に伴い円高が進行し、外貨建て資産の価値が急減しました。同社は、期末資産の時価に対する含み損の割合がおおむね15%以上に拡大した場合に、実際の損失とみなして計上できる税法上の規定「15%ルール」を適用して評価損を申告しました。同社はこの外貨建て資産に、為替変動リスクを回避するためにデリバティブ取引を利用していたため、同国税局は、デリバティブ取引を利用した外貨建て資産については税法上、15%ルールは適用対象外だとして評価損を計上したのは認められないと判断したようです。

今では国際的に活動する企業にとって、為替などの変動に伴う損失を回避するため、デリバティブ取引を利用することは不可欠です。しかし、デリバティブ取引の内容は、金融工学を駆使し、高度化しているため、法整備が追いついていないと指摘する声もあります。

最近では、大手石油会社がデリバティブ取引をめぐる課税処分取り消しを求めて裁判で争っています。企業の円滑な経済活動のためには、取引の実態に合った税法の整備が求められます。

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