2015.06.29 国際課税 

中小企業庁がホームページに「中小企業の海外事業再編事例集」を公表しました。既に海外で事業を行っている中小企業が進出先で事業再編に取り組むケースも増加している状況を踏まえ、本資料には、実際に海外での事業再編に取り組んだ現地日系企業(親企業は日本の中小企業)の事例が紹介され、併せて留意点等が取りまとめられています。
本資料の構成は、「海外事業再編に対応するための留意点」「海外事業再編を行った事例」「データにみる海外事業再編動向」の3章立てです。
第1章「海外事業再編に対応するための留意点」では、海外への進出前の留意点、海外事業の運営上の留意点、実際の事業再編時の留意点に分けて留意点を紹介しています。進出前の留意点に「万が一の撤退や移転を想定した事業計画を立てよう」「撤退や移転にかかる費用を確保しておこう」といった撤退を視野に入れた留意点があることからも、海外事業運営の難しさがうかがわれます。
第2章「海外事業再編を行った事例」では、実際に海外での事業再編に取り組んだ現地日系企業の事例が28例紹介されています。事例の国・地域をみると、中国が15と大部分を占め、以下、フィリピン4、香港2、その他(米国、マレーシア、韓国、スリランカ、パラグアイ、インドネシア、シンガポール)各1となっています。事例の多くは現地国から撤退するものですが、事業を第三国に移転した事例では、移転先にベトナムを選んでいるものが目立ちます。
第3章「データにみる海外事業再編動向」内のデータを見ると、中小企業が直接投資先として現在最も重要と考える国・地域は、中国がトップで全体の約40%を超えます。一方、今後最も重視する国・地域は?というと、やはりトップは中国ですが、全体の約30%と割合を落としています。逆にベトナム、タイ、インドネシアは、現在以上に今後最も重視する国・地域として注目されているようです。
また、海外事業の撤退を経験した中小企業のうち、撤退後も海外拠点を保有する割合をみると、46.5%を占めています。撤退というとマイナスのイメージがありますが、このデータからは、撤退を戦略の一つとして、引き続き海外で事業を展開するたくましい中小企業の姿が浮かび上がってきます。
税理士法人山田&パートナーズでは、中国(上海)、ベトナム(ハノイ)、シンガポールに
派遣している海外駐在員と日本国内の事務所とのネットワークを活かし、中堅・中小企
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