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税務訴訟、国敗訴率は13.4%に

国税庁・国税不服審判所が、「平成23年度における不服申し立て及び訴訟の概要」を公表しました。概要を見ると、平成23年度の課税処分に対して納税者が起こした異議申し立ては、全ての税目で減少し、3803件と過去10年間で最少でした。前年度と比べると25.5%減少しています。また、この異議申し立てが認められずに国税不服審判所に審査請求したケースは、徴収関係を除いたすべての税目で増加し、同比16.1%増の3581件となりました。さらに訴訟となったのは同比11.7%増の391件です。

異議申立ての処理件数4511件(同比△4.96%)のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた割合は8.3%と、前年度を1.7ポイント下回っています。

一方、不服審判所へ審査請求を行い、処理された2807件のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた割合は13.6%と前年度を0.7ポイント上回りました。

訴訟の終結状況をみると、納税者の主張が何らかの形で認められた割合(国敗訴率)は13.4%と前年度を5.8ポイント上回り、最近10年間では3番目に高い割合となりました。

納税者の主張が何らかの形で受け入れられた訴訟には、米国デラウェア州のLPS事件が多く含まれています。これは、米国デラウェア州に設立された不動産賃貸業を営むリミテッド・パートナーシップ(LPS)は日本の租税法上の「法人」に該当するのか、が争われた事件です。法人であれば、損益は法人であるLPSに帰属するため、原告らの他の所得とLPSに係る損失との損益通算は認められないが、法人でなければ構成員課税となるため、原告らの他の所得とLPSに係る損失との損益通算が認められます。

このLPS事件を巡っては、大阪地裁判決のように国の主張を認める判決もあり、司法の判断が分かれています。現在も係争中であり、その判決状況によっては、来年度の国側敗訴率に影響があるかもしれません。

※文中赤字箇所 7月4日 国税庁ホームページの訂正に基づき、修正

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