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最高裁、「保険金から控除できる保険料は本人負担のみ」と判示

養老保険契約の満期保険金額を一時所得として申告する際、保険料の法人負担部分も一時所得の金額の計算上控除できるか否かの判断が争われた事件で、最高裁は13日、法人が負担した保険料の控除は認められないと判示しました。控除が認められるとした一審・二審判決を取り消す逆転判決で、納税者が敗訴しました。

 

この事件は、契約者が法人、被保険者が原告で、それぞれ保険料を2分の1ずつ負担する養老保険契約で、保険期間満了に伴って支払われた満期保険金の申告の際に、法人負担分も含む保険料全額を一時所得の「収入を得るために支出した金額」として控除することが認められるかが争われた事件です。一審・二審とも所得税法上の文言からは、一時所得から控除できる保険料等は所得者本人が負担した金額に限られるか否かが明らかでないと指摘し、原処分を取り消す旨の判決を言い渡していました。

 

最高裁は、所得税法34条2項が定める一時所得の「収入を得るために支出した金額」に該当するためには、それが当該収入を得た個人において自ら負担して支出したものといえる場合でなければならないと解するのが相当としています。その上で、保険料のうち法人負担部分は所得税法34条2項にいう「その収入を得るために支出した金額」に当たるとはいえず、保険金に係る一時所得の金額の計算の際に控除することはできないと指摘し、控除することができるとした原審を破棄しました。

 

なお本件は、過少申告加算税が課されない場合の「正当な理由」がある場合に該当するか否かにつき、高裁に差し戻されています。

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