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平成23年度税制改正法案から分離した新法案、会期内成立へ

民主、自民、公明の3党は6月8日、国会で審議中の平成23年度税制改正法案から租税特別措置の他一部改正部分を切り離したものを新たな法案として提出、成立させることで合意したという報道がありました。

 

新たな法案、「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」は10日に閣議決定され、国会に提出されました。地方税も同様の法律案が提出されました(現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための地方税法等の一部を改正する法律案)。同時に平成23年度税制改正法案を修正する法案(所得税法等の一部を改正する法律案中修正)も提出されています。

 

法案を見ると、修正法案には税制抜本改革の一環をなす改正項目(個人所得課税の諸控除の見直し及び退職金課税の見直し、法人税の税率引下げ及び課税ベース拡大、相続税の控除及び税率等の見直し並びに贈与税の税率構造の緩和及び精算課税の対象の拡大、「地球温暖化対策のための税」の導入としての石油石炭税の税率の上乗せなど)及び国税通則法の抜本改正に関する改正項目が残されています。

 

一方、新たな法案には、修正法案に残された項目以外の改正項目が盛り込まれています。所得税関係では、年金所得者の申告不要制度、寄附金控除の税額控除の導入、最高裁判決に基づく保険年金の還付、電子申告特別控除の縮減などがあります。法人税関係では、100%子会社株式の評価損計上の不可、棚卸資産の評価方法の見直し、雇用促進税制の創設などです。相続税関係では連帯納付の際の延滞税を利子税に代える措置、消費税関係では免税事業者の要件と課税売上割合が95%以上の場合の仕入税額控除の見直し項目があります。

 

新たな法案は、「つなぎ法」の期限が切れる6月末までに成立させることについて与野党3党が合意しているため、今通常国会会期中の成立が確実です。

 

一方、修正法案が今通常国会会期中に成立することは、まずありません。従って、法人税減税、所得税給与所得控除の見直し、相続税の増税、さらに納税者権利憲章や更正の請求期間の延長など注目度の高かった項目は、平成23年度税制改正から除外されることになりました。修正法案は、復興のための23年度補正予算の検討と併せ、各党間で引き続き協議するとされています。法案が成立しないまま会期末を迎えても廃案にはせず、閉会中審査手続をとり協議をするようです。

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