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最高裁初判断 破産会社退職金の源泉徴収、管財人に義務なし

破産会社の元従業員が持つ退職金の債権について配当を行う際に、破産管財人が所得税を源泉徴収すべきかが争われた訴訟で、最高裁第2小法廷は14日、源泉徴収義務はないとする初めての判断を示したという報道がありました。1、2審は原告の請求を棄却しており、この争点に関しては国側逆転敗訴となります。

所得税法では、退職手当等の「支払をする者」は、その支払の際、その退職手当等について所得税を徴収しなければならないと規定しています。本件では、破産管財人がこの「支払をする者」に該当するかが争点の一つとなっていました。

最高裁では、退職手当等の支払をする者に所得税の源泉徴収義務を課しているのは、支払をする者と受ける者には密接な関係があることから、徴税上特別の便宜を有し、能率を挙げ得る点を考慮したことによるものであると指摘しています。そのうえで、破産管財人と退職手当等の支払を受ける者との間に、使用者と労働者との関係に準ずるような特に密接な関係があるということはできないと判断しています。また、破産管財人は、破産会社から源泉徴収義務まで当然に承継すると解すべき法令上の根拠は存在しないとしています。

したがって破産管財人は、所得税法にいう「支払をする者」に含まれず、破産債権である退職手当等の債権に対する配当の際に、所得税を徴収し、これを国に納付する義務を負うものではないと解するのが相当であるとしています。

破産管財人の退職手当等における所得税の源泉徴収義務の有無を巡っては、学者の間でも見解が分かれていましたが、本件の「徴収義務はない」とする初判断により、議論は収束の方向に向かいそうです。

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