2023.05.22 消費税 

 公正取引委員会(公取委)は、「インボイス制度の実施に関連した注意事例について」をホームページに公表しました。これは、消費税のインボイス(適格請求書)制度の運用開始を前に、発注事業者が取引先に対して消費税分を差し引いた価格で納めるよう求めた事例があったため、事例を踏まえた独占禁止法(独禁法)・下請法上の考え方を明らかにする目的で公表されたものです。

 具体的な事例は、下記の通りです。

出典: 公取委「インボイス制度の実施に関連した注意事例」
  •     
  •  公取委は、当該発注事業者約10社に対し、独占禁止法違反行為の未然防止の観点から口頭で注意を行ったそうです。
出典: 公取委「インボイス制度の実施に関連した注意事例」
  •    
  •  公取委では、インボイス制度開始に伴い取引条件の見直しを行う場合には、独禁法や下請法違反行為が起こりうることを懸念し、免税事業者とその取引先との間で独占禁止法・下請法上問題となり得る行為について、令和4年1月に「免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A」や「インボイス制度後の免税事業者との取引に係る下請法等の考え方」を公表していました。
出典: 公取委「インボイス制度後の免税事業者との取引に係る下請法等の考え方」
  •    
  •  公取委には既にインボイスを巡る相談が多数寄せられているそうです。公取委は、違反が起きないよう未然防止につとめる一方、違反の疑いがあれば迅速に対応するとしています。
page top page top
We use cookies to personalize content, to provide social media features, and to analyze our traffic. We also share information about your use of our site with our social media, advertising, and analytics partners. For more information, please review our Privacy Policy. By using this site, or clicking “Ok”, you consent to the use of cookies.