2017.04.05 相続税・贈与税 

 子供が生まれる前に不幸にも父親が亡くなってしまった場合、お腹の中の子供(胎児)にも遺産を相続する権利はあるのでしょうか。

 胎児はまだ生まれていないので、法律上の人とは認められないのが原則ですが、例外的に民法では「胎児は、相続に関しては、すでに生まれたものとみなす」と定めています。従って、胎児であっても相続人として遺産を相続することが出来ます。

 胎児が相続人となる場合には、胎児の代わりに分割協議などを行なう代理人が必要ですが、母親は胎児と利益が相反するために胎児の代理人になることができません。このような場合には、家庭裁判所で胎児の為の特別代理人を選任してもらう必要があります。

 ただし、胎児が死亡してしまった場合には、胎児は相続することができません。この場合、すでに遺産分割協議が終了していても、やり直す必要があります。

 例えばお腹の子供が初めての子供で、他に子供がいないという場合には、胎児の死亡により相続人が変わります。子供が無事に生まれれば、相続人は妻と子供で、相続分は妻が2分の1、子供が2分の1となります。一方、子供が死産だった場合には、相続人は妻と夫の親になり、相続分は妻が3分の2、夫の親が3分の1(夫の親も亡くなっているときは、妻が4分の3、夫の兄弟が4分の1) に変わります。

 早急に遺産分割をする必要がなければ、胎児が生まれるのを待って遺産分割をする方が安心かもしれません。