2017.03.15 相続税・贈与税 

 先日、最高裁で「もっぱら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに『当事者間に縁組をする意思がない』とは認められない」という判決がありました。つまり、相続税の節税が養子縁組の動機であったとしても、養子縁組をするという意思があれば、養子縁組は認められるというものです。

 相続税の税額は、法定相続人が多ければ多いほど、基礎控除の額が増え、また計算の基となる法定相続分が少なくなるため、結果として相続税額が軽減されます。そのため、時に、相続税の節税を主な目的とした養子縁組が行なわれることがあります。

 それでは、たくさん養子縁組をして相続人を増やせば相続税がゼロになるのか、というとそういうわけではありません。民法では、養子の数を制限する規定はありませんが、相続税の計算上は規制があります。実子がいる場合には養子は1人まで、いない場合には2人までしか、法定相続人としてカウントすることができないのです。養子縁組の数を無制限に法定相続人として認めると、相続税の潜脱行為につながる恐れがあるからです。

 養子縁組をした場合には、養子は「一親等の血族」になり、実子と同様の地位を持ちます。そうすると、「孫に相続させると相続税が2割増しになる(YPコラム「お孫さんの相続税は、2割増し! 」)のであれば、孫を養子にすればいいのでは。」とお考えの方がいらっしゃるかもしれません。

 本来、養子には相続税の2割加算は適用されませんが、孫など直系卑属が養子縁組により一親等の血族になった場合には、2割加算が適用されることになっています(※)。お孫さんは養子になっても、相続税は2割加算なのです。
 ※ ただし、実子が先に亡くなっており、本来、実子が相続するはずだった分を孫が相続する場合(代襲相続といいます)には、この2割加算は適用されません。この場合、孫は、孫として相続するのではなく、あくまでも実子の代わりに相続するに過ぎないからです。

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