2015.05.20 相続税・贈与税 

前回のYPコラムでは、相続税のある国、ない国があり、お国柄がうかがえるとお伝えしましたが、”相続税”のある国の中でも、その”相続税”の仕組みを見るとお国柄が伺えます。
米国を例に見てみましょう。相続が起きた時に発生する税「Estate Tax」は、日本語に訳すとき、”遺産税”と訳されます。これは、日本の相続税とは性質が違うため、区別する意味合いが強いようです。前回、米国には「相続税がある」とお伝えしましたが、「相続時に課税される税がある」という表現の方が正確かもしれません。
それでは、米国の遺産税は、日本の相続税とどう違うのでしょうか。米国の遺産税は、亡くなった方が遺した財産(遺産)に対して課税するものです(「米国遺産税」に関する詳しい説明はこちらです)。遺産税を納付するのは、財産を遺して亡くなった方(被相続人)となります。しかし、亡くなった方が自分で税金を払うという訳にはいきませんので、実際には、遺産管理人等が代わりに遺産税の申告をし、遺産の中から納税をします。遺産に対して課税を行うのは、「亡くなった方の生前の所得を清算する」という意味合いがあると言われています。
一方、日本の相続税は、遺産を取得した人に対して課税しますので、遺産を取得した人が相続税を納付します。簡単にいうと、相続によりたくさん遺産を取得した人は多く税金を払い、少なく取得した人は少なく税金を払う、というイメージです。遺産を取得した人に対して課税するのは、「無償で財産を得た=同額の所得があった」と考え、遺産を取得した人の「所得」に対して課税するという意味合いがあります。
このように、米国の遺産税と日本の相続税は、相続が起きた時に生じる税という点では同じですが、その内容と考え方は異なる性質を持っています。
“遺産税”方式を採用しているのは、米国の他、英国の影響を強く受けた国々に多いといわれています。一方、遺産を取得した人に課税する税方式は、ドイツ、フランスなど多くの国が採用していて、こちらの方が多数派のようです。
日本は、遺産を取得した人に課税する方式を採用していますが、税額を計算する際に一部、遺産税の考え方を取り入れているため、ユニークな方式になっています。次回のYPコラムでは、このユニークな方式についてお伝えいたします。

page top page top
We use cookies to personalize content, to provide social media features, and to analyze our traffic. We also share information about your use of our site with our social media, advertising, and analytics partners. For more information, please review our Privacy Policy. By using this site, or clicking “Ok”, you consent to the use of cookies.