2013.09.17 税の最新情報 

 経済産業省は、「新興国における課税問題の事例と対策」を作成し、ホームページに公表しました。目的は、今後新興国への進出を検討している日本企業に対し、進出先国において発生している課税問題を広く周知することです。

 本資料は、概要版と詳細版の2種類があり、中国、インド、ブラジル、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアを中心とした新興国に多く見られる課税事案の具体例を紹介するとともに、企業として取るべき対応方策、各種支援窓口を記載しています。

 本資料を見ると、新興国では、自国産業の育成や外貨獲得を目的に、自国外の企業に対して、移転価格課税やPE認定等による実態とかい離した強引な税務執行が行われており、中には、1件当たり1,000億円を超えるような追徴課税を受ける場合もあるそうです。

 また、本資料では国際租税の分野における課税の問題点について、現地の税務当局による事後的な税務調査により、過年度分も含めた多額の追徴課税がなされるということと、現地で追徴課税が発生した場合、わが国で必ずしも納税額を減額できずに国際的な二重課税が発生し得るということにあると指摘しています。

 具体的には、現地の税務当局から、その現地の子会社の所得について、画一的なみなし利益率や業種・業態が異なる取引の利益率が適用され、実際の所得よりも過大評価されて追徴課税を受けた事例などが紹介されています。

 経産省は、納税義務を適切に履行することは当然であるが、その上で、現地でのトラブルを回避し積極的に海外で事業展開を行うにあたっては、税務担当部門だけではなく、他部門やトップマネジメント層においても、税務リスクを認識し、問題の発生を未然に防止することが必要であるとしています。

 本資料には、現地や日本における企業の支援窓口として、大使館・総領事館、JETRO等の連絡先が記載されています。実際に現地において問題が発生した場合には、これらの支援窓口や国際税務に詳しい専門家に相談しつつ、適切に対応していくことが重要です。

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