国税庁、マンションの空き駐車場賃貸に関する回答事例を公表

 国税庁は、ホームページに文書回答事例「マンション管理組合が区分所有者以外の者へのマンション駐車場の使用を認めた場合の収益事業の判定について」を公表しました。

 昨今、マンションに設置された駐車場の利用者が減少し、空き駐車場の生じるケースが増加しています。その有効利用として、マンションの区分所有者以外の者に空き駐車場を貸与することがありますが、その際の課税関係について照会したのが、この文書回答事例です。

 マンション管理組合は、法人税法上、公益法人等とみなされ、収益事業にのみ課税されます。通常、マンション管理組合が、その業務の一環として区分所有者を対象として駐車場を賃貸した場合には、収益事業に該当しないので法人税は課税されません。これは、国税庁ホームページの質疑応答事例(「団地管理組合等が行う駐車場の収益事業判定」)により明らかにされています。

 しかし、区分所有者以外の者に貸与した場合について、国税庁の見解を公にしたものはありませんでした。

 文書回答事例では、区分所有者以外の者への貸与は様々であるとし、実態に即した課税のため、いくつかのモデルケースを設定し、その態様に応じた課税関係を明らかにしています。

●区分所有者に対する使用と区分所有者以外の者に対する使用を区分していないケース
→ その全体が収益事業たる駐車場業に該当
●区分所有者に対し、一定の優先性が見られるケース 
→ 区分所有者以外の者に対する貸与は、収益事業たる駐車場業に該当
●区分所有者以外の者からの申し出により、短期間のみ貸与するケース 
→ その全体が収益事業たる駐車場業に該当しない

 従来は、国税庁の公の見解が示されていなかったため、区分所有者以外の者に貸与すると、区分所有者に対する貸与にまで課税されるのではないかという懸念がありました。文書回答事例により、ケースごとの課税関係が明らかになったため、「空き駐車場」の有効利用が進みそうです。

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