たばこ税増税による手持品課税の実施

 平成22年10月1日より、たばこ税の税率が引き上げられます。これに伴い、同日午前零時現在において、2万本以上のたばこを販売のために所持する小売販売業者等に対して、たばこ税の手持品課税が実施されます。

 手持品課税とは、たばこなど増税対象のものを販売業者等が、店舗(営業所)、倉庫、居宅等で一定数以上所持している場合には、税率の引上げ分に相当する金額を申告・納税する制度です。

 たばこ税は、たばこの製造場から製造たばこが出荷された時(道府県たばこ税及び市町村たばこ税は卸売販売業者等が小売販売業者に製造たばこを売り渡した時)に課される税であることから、税率改正前に出荷(又は売り渡し)が行われている場合には、引き上げ前の税率で課税されていることになります。手持品課税を行わない場合、増税前のたばこと増税後のたばこの両方が同時に流通することになり、消費者の税負担に差が生じます。この税負担の差をなくすため、手持品課税という調整が必要になります。課税対象に当たるたばこは、たばこ税と同様、喫煙用の紙巻きたばこ・パイプたばこ・葉巻たばこ・刻みたばこ、かみ用たばこ、かぎ用たばこです。販売を目的とした商品(棚卸・在庫商品、自動販売機内のたばこを含む)が該当し、パチンコの景品用など販売を目的としていない事が明確なものは対象外となります。

 前回のたばこ税増税の際には、喫煙者の大量の買い溜めにより、値上げ直前のたばこの売上は前年を大きく上回りました。今回も製造業者が量産態勢を組む、小売業者がまとめ買いを勧めるポスターを貼るなど駆け込み需要への対応が見られます。

 一方、日本たばこ協会によると、09年度のたばこ販売数量は2339億本と前年度と比べて4.9%の減少となりました。前年実績を下回るのは11年連続です。今回の増税は1箱70円と大幅な増税のため、増税を機に禁煙する喫煙者の増加も予想され、さらに販売本数が減少することも考えられます。税収への影響が気になります。

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